そのお店を偶然見つけたのは、
高山の街の中心部から少し外れ、ひっそりとした界隈でした。
お店の看板をすっぽりと覆ってしまうほどの朝顔、
お客様を出迎える季節の花々、
手書きのお品書き、
それらすべてに吸い寄せられるように店内へ。
ここは「笹や休庵」さん。
こじんまりと纏まった店内には甘味処も併設されていて、
すでに先客の方で満員。。。。。
空くまで店内を物色♪
するとおかみさんが笑顔で話しかけてくださいました。
そのお話がたいそう心に残る内容で、
待ち時間がまったく気にならない程。
この日の飛騨高山は汗ばむ陽気、
歩き疲れたこともあって、喉の渇きは最高潮に。。。
ご主人自慢の[くずきり]これが本当に美味しかったです!!
おかみさんが「残った黒蜜の中へくずきりの水を注いで
飲み干してください、飛騨の水はとても美味しいから。」と。
その後、口直しにと出して頂いた手作りの[きゃら蕗]も絶品でした。
これから泊まる予定でしたので、
栗きんとんや生菓子は泣く泣く諦め、
私が選んだのは色とりどりの干菓子でした。
年季の入ったたくさんのガラスケースの中から、
一つずつ自由に選べるというからテンションが上がります♪
こんな感じのセレクトに、秋をもちろん意識して。
そして何より感激したのは、
おかみさん自ら筆を走らせてくださった箱書きです。
「赤い紙でお化粧をしてな!」そう呟きながら。。。。。
残念なことに「笹や休庵」さんはご主人とおかみさんの代で
終わり、継承される方は見えないということ。
良い店に限って、そんな気がしてなりません・・・。
暖簾をくぐりながら帰り際、お二人へ
「お元気で!また伺います。」そうお伝えしました。
秋の高山祭、
お天気が良すぎたと地元の方が言われるほど抜けるような青空、
そして祭りの伝統に直に触れることが出来た喜び、
旅の醍醐味はさまざまですが、
初日の旅は点数をつけるとすれば百点満点でした^^
秋神温泉へとつづく。